フリーペーパー

 新元号発表の日の新聞は手元に取っておきたいので、仕事の終わりにコンビニにでも寄って新聞を買って帰ろうと思っていた。しかし、仕事を終える頃にはそのことをすっかり忘れてしまっていた。まっすぐ帰宅してのんびりと晩御飯を食べ終わり、録画したニュース番組を観終わろうかという時、ようやっと思い出せた。もう日付は4月2日に変わろうかというところ。
 夜桜を観に行く、という名分で深夜のお出掛けをすることにした。


 まずは最寄りのコンビニへ。新聞の棚を見ると一般紙はもう残っていなくて、スポーツ紙が少し置かれているだけだった。遅かったかな、と思いつつ棚をよく見てみると、薄っぺらい紙が置かれているのに気付いた。号外だ。人生で初めて本物の号外を見た。だから、紙1枚で配っているものとは知らなかった。あと、地方紙も全国ニュースの号外を出すんだなと。
 詳しく改元について書かれたものを入手しておきたかったので、その情報量の少なさがやや残念だったけど、折角なので頂戴することにした。たださすがに号外だけ手にして帰るのもちょっとアレなので、アイスとジュースを買ってレジへ向かう。(この「アレな」感じは、こちらの方言で「ふがわるい」と言う。そう書きたかった。)対応してくれたのはいつもの店長である。念のため聞いてみた。
「これってフリーですよね?」
『ごうがい・・・・ですからね・・・・・・?』
 こいつ号外も知らねえのか感満載の抑揚&間だった。すみません。


 そのまま4月1日付けの一般紙の夕刊を求めてコンビニを4件ほどハシゴしたが、一般紙だけ置いていなかった。最後の1軒では、新聞がカゴにたんまりと入れられてレジ脇に置かれているのを見た。移動中に調べて分かったのだけれど、どうも22時から0時あたりでその日の新聞は片づけてしまうらしい。
 1軒目の最寄りのコンビニで号外を例外扱いして号外だけ片づけてなかったのでは、と推測する。と考えると、なかなかラッキーだったのかもしれない。


 明くる朝、地域情報のフリーペーパーが投函されていた。表紙には高専時代の同級生の写真とインタビュー記事がでかでかと。彼は載る側だ。すげえなあ。


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